店舗開業までの10ステップ

Step.1 コンセプト設計 Step.2 事業計画・資金調達 Step.3 各種届出 Step.4 メニュー開発 Step.5 物件契約 Step.6 店舗施工 Step.7 仕入れ Step.8 求人・採用 Step.9 販売促進 Step.10 教育
Step.1 Step.2 Step.3 Step.4 Step.5 Step.6 Step.7 Step.8 上矢印 Step.10

Step.9 販売促進

一般的に「販促」というと、「=チラシ配布」のように考える方が多いですが、 販売を促進するための活動であるため、できることは様々です。

■チラシ配布
チラシ配布には、いくつかの方法があります。

・ハンディング:「○○店です。よろしくお願いします。」と言って、駅前などでチラシを配布します。
         ティッシュや飴を付けるなどの工夫をして、受け取ってもらえる確率を上げます。

・キャッチング:店前でお客様を呼び込み、そのまま店内へご案内する方法です。
         店前を通り抜けるお客様の心をつかむ人柄と話力が求められます。

・ポスティング:住宅やマンションなどの郵便受けにチラシを入れていきます。
         専門の業者に配布を依頼することもできます。

・折込チラシ :新聞にチラシとして織り込んでもらいます。
         ただし、コストがかかるのと、新聞を取っていないいない家庭には届きません。

誰にでもできて、コストパフォーマンスも高い方法としては、ハンディングです。 ハンディングのコツは、朝の駅前でのチラシ配布です。 朝の通勤中で早歩きのサラリーマンやOLにチラシを受け取ってもらえる可能性は低いですが、 「○○店です」と叫び、店名を耳にしてもらうことで、2週間ほど毎日やれば、名前を覚えてもらえます。 そうすると、どんなお店なのか気になり始め、「一度行ってみるか」となります。 また、朝であれば、まだお店のオープン前なので、営業にも影響ありません。 良かったら、試してみてください。

■ショップカード
リピートしてもらうための施策として、ショップカードはおすすめです。 スタンプやポイントが貯まれば、何もないお店よりもお得な印象を与え、 どちらのお店に行こうか悩んだときには、選択してもらえる可能性が高くなります。 仮にポイントが貯まって、500円オフにしたとしても、お店にとってみては、 原価率30%で考えれば、150円のロスにしかなりません。 リピート販促としては、費用対効果の大きい手法になります。

■DM
例えば、上記ショップカードを作ってもらうときなどに、 名前と住所とメールアドレスを記入してもらいます。 この個人情報がお店の財産になります。 住所があれば、来店のお礼の手紙を送ったり、誕生日カードを送ることができます。 来店のお礼DMを送るときは、3日以内に送りましょう。 メールアドレスがあれば、一斉に全顧客にメールDMを送ることができます。 特にメールDMは手間がほとんどかからなくて、 多数の方に直接アプローチできる貴重な手段です。 できれば、メールアドレスはパソコンと携帯の両方を記入してもらうと良いでしょう。

■フリーペーパー
ホットペッパーのように全国にあるものから、 各地域ごとにローカルで発行しているフリーペーパーもあります。 そちらに掲載して、オープンを知らせると同時に、 オープンキャンペーンの案内を掲載します。

■インターネット
ぐるなび、食べログがメジャーな飲食店の検索サイトとして知られており、 このサイトに自店を掲載することで、HP代わりとして活用しているお店も増えています。 特に食べログでは、登録は無料でできるため、気軽に利用することができます。 ただし、お客様が直接評価を書き込むため、記載内容によっては逆効果になります。 したがって、有効的な活用をするには、それなりの準備と対策が必要です。

■看板・のぼり
看板は、新規客を取り込むために極めて重要なアイテムです。 まず、看板を見ただけで、お店の業態が伝わらなければなりません。 そのうえで、食欲を訴求したり、店内の様子を伝えたりすることで、 初めて入店するときの心理的ハードルを下げます。 また、その看板も店前を通る人の目に留まらなければ意味がありません。 のぼりも盛況感を演出したり、のぼりが風に揺られることで、目に留まりやすくなります。 ロードサイドと駅前立地では、これらの設置方法も異なってきますので、戦略的に活用してください。

また、販促を行う上で注意していただきたいことを下記に記載します。

■オープン販促のタイミング
通常、オープン前には広くチラシをまいて、オープン初日から、多くの集客を目指される方が多いです。 しかし、オープン当初は従業員はまだオペレーションに不慣れで、料理の提供が遅くなったり、 初めてのことばかりで気持ちに余裕がなく、気の利いた接客ができなかったりしてしまいがちです。 それに対し、お客様は「オープンしたばかりだから仕方ないね」とは思ってくれません。 10年以上営業している飲食店であっても、オープン初日の飲食店であっても、同じサービスを求めます。 その期待に添えなければ、「あのお店は・・・だから、行かない方がいい」という口コミが広がります。 せっかくたくさん集客したのがあだとなり、悪い評判を広げる口コミ者をたくさん集めてしまったことになり、 かえって逆効果になってしまいます。 一旦、その悪評が広がってしまうと、「もう二度とあのお店にはいかない」というレッテルを貼られてしまい、 その後、いくら販促をしても、来店してもらえなくなってしまいます。 したがって、オープンして1ヶ月くらい経ち、従業員も慣れてきた段階で、大きく販促をうつのも一つの方法です。 もしくは、開店と同時にロケットスタートを目指す場合は、 オープン前の従業員に対する研修はしっかりと行っておき、 ピークタイムでも落ち着いて対応できるように準備しておきましょう。

■販促はオープン後も継続
販促に対して、どちらかというとネガティブな印象を持っていて、 “売上が下がってきたら行うもの”ととらえている方が多いです。 しかし、販促は繁盛しているお店でも常に行っているものです。 なぜなら、販促は“売上が下がらないよう行うもの”だからです。 したがって、販促の年間スケジュールをあらかじめ立てておきます。 例えば、クリスマスや正月、バレンタインといったイベントをテーマとしたキャンペーンです。 祝日でない変わり種の日(例:11月11日は「介護の日」)を含めれば、 必ずなにかしらの日が毎月あります。 あるいは、イベントにこだわらなくても、 「暑気払いのビール1杯100円キャンペーン」等のオリジナル企画を考えて行う方法もあります。 こういったイベントやキャンペーンの本質は、 「お店が動いている」「盛り上がっている」という演出にあります。 にぎやかなところ、楽しいところに人は集まってきますので、色々と知恵を絞って工夫してみてください。

⇒ Step.10 教育

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