『飲食店繁盛のヒケツ』
島津 好孝
株式会社LINK&VALUE
代表者
■経歴:
1994年に東京農業大学を卒業後、大手外食チェーン店に入社し、店長、マネージャーを経験。
2004年に船井総合研究所に入社して、飲食業・ホテル業を中心にコンサルティング活動を実施。
2007年、株式会社LINK&VALUEを設立し、代表者に就任。
→ホームページは
こちら。
■専門分野:
売れるメニューBOOKの基本項目
メニューBOOKはお客様に無言で接客してくれる大切な営業ツールのひとつです。
お店が売りたい商品をいかに伝えることができるか?
また、お客様にとっても、今日は何を食べようか?
と選ぶ楽しみを引き出してくれる大切な存在です。
どんなに美味しい商品を準備していても、メニューBOOKでの訴求が弱ければお互いに不幸なことなのです。
基本のメニューBOOKに盛り込む要素、レイアウトについてお伝えしていきます。
■ ポイント1 レイアウトの基本はZ型配置
メニュー用紙をお客様が見るときの視線の動きは、左上部から右上部へZ型に動いていきます。
特に1枚もののメニューBOOKの場合には左上部が1等地となるので、
この場所に主力商品やお勧め商品を配置すると訴求力が増します。
■ ポイント2 商品イメージは必ず載せよう
店舗の格にもよりますが、カジュアルな価格のお店では商品写真を掲載するほうが訴求力も増します。
見た目で美味しさを伝えるのが最善の方法です。
売りたいメニューは他のメニューよりも大きな商品写真を掲載しましょう。
■ ポイント3 写真数は最低1ページ7点以上
メニューBOOKを開いた第一印象で品揃え豊富感を伝えるには、
写真点数が7点以上配置されていると直感的に訴求できます。
また、種類の豊富さや予算と商品特徴の違い表現しようとすれば最低7種類は必要と考えるべきです。
■ ポイント4 おすすめしたい商品やカテゴリーには30%以上の面積を
お店が訴求したい商品やカテゴリーについては、紙面の30%以上を使います。
この広さは真っ先に目がむかう大きさです。
■ ポイント5 主力単品訴求
お店が一番お勧めしたい商品、一番人気のある商品を必ずメニューBOOK上で演出します。
これはポイント4と連動します。お得感を演出するのに必須の項目です。
■ ポイント6 商品説明は細かく、単品毎に値段を表示
例えば安さを売りにして全品280円と表記するのではなく、単品毎に280円と表記します。
お客様から見ると、コレも、アレも280円と感じて頂けます。
また、本当に売りたいと思うなら単品毎に細かな商品説明をつけるべきです。
商品へのこだわりやボリューム、美味しさの説明は商品選択に大きく影響します。
6つのポイントを紹介しましたが、
これ以外にもお店で取り組んでいる良い情報は全て掲載することをお勧めします。
材料や産地の情報、製法の紹介、一緒に注文すると相性の良い商品、
お酒やワインの銘柄との相性、持ち帰りできるかの可否、ボリュームの調整や好き嫌いの対応等です。
基本的なことですがメニューBOOKの汚れ、破れ、訂正等の日々のメンテナンスに注意して下さい。
最後に、メニューBOOKはお店の品揃えの基本がしっかりできていないと何も訴求できません。
最低1商品群について3種類の品揃えは必要です。
例えば、サラダが2種類しかないお店では、メニューBOOKでの訴求そのものができないといえます。
何故ならば、1種類なら選択の余地がありませんし2種類なら2者択一的選択しかできません。
より良いメニューBOOKを作成するのであれば、最低3種類は1商品群に品揃えするようにしてください。
品揃えの原則については次回、詳しくご説明いたします。