『飲食店繁盛のヒケツ』
島津 好孝
株式会社LINK&VALUE
代表者
■経歴:
1994年に東京農業大学を卒業後、大手外食チェーン店に入社し、店長、マネージャーを経験。
2004年に船井総合研究所に入社して、飲食業・ホテル業を中心にコンサルティング活動を実施。
2007年、株式会社LINK&VALUEを設立し、代表者に就任。
→ホームページは
こちら。
■専門分野:
酒売りの細分化
最近、私の知る多くの居酒屋さんでは酒が売れなくなってきたという
声をよく聞きます。
特に若い客層のお客様ほどアルコール類をあまり飲まないようです。
5年前と今では売上構成も随分変化しているようです。
要因は様々ありますが、マクロでみていくと酒を飲むという風景も
細分化しているように感じます。
それは5年前に酒をよく飲んでいた客層が、単に自店ではなく
他のもっと良い店に流れているだけです。
同じ居酒屋でも、
・食事主体で使う店と美味しい酒を目当てに行く店
・会社の同僚と行く店
・プライベートで行く店
とニーズにあった使われ方をしているだけに思います。
酒が目当ての店の場合、ワインを飲む店、日本酒を楽しむ店、焼酎を楽しむ店
とコンセプトがしっかりしている店では相変わらず酒がよく出ています。
酒を売る業態でも細分化がどんどん進んでいるのです。
ですから、酒をもっと売ろうと考えると酒に焦点を合わせた構成というのが
必要になるかと思います。
ある和食屋さんは、カウンター席にはチロリを置く穴があいていたりします。
日本酒を飲まない人には無用ですが、呑む人にはその気にさせる仕掛けです。
現に日本酒の品揃えと売上構成も思惑道理に売れてます。
で、酒にフォーカスしていくと、料理のジャンルも逆にひろがったりして
和なのに洋のものなんかも引き立ちます。
料理での差別化が難しい時代です。
「同じ酒でも他店より、より美味しく飲ませるにはどうしたらよいか?」
「飲む気にさせる演出にはどんな手があるのか?」
今後の居酒屋業態の開発方向として一考してみてください。