コラム        『食を通じた人づくり』

岩本 留里子
岩本 留里子
ビジネスフードアドバイザー

■経歴:
大手ファストフード企業に7年間勤務、店長・スーパーバイザー、サービスマネージャーを経験。 その後、飲食業界で、業態開発、人材育成・接客指導、商品開発などフィールドを広げる。 飲食業界での現場の経験は15年間に及ぶ。 現在は飲食分野を得意とした経営コンサルタント・接客研修・店長教育・メニューアドバイザーとして活躍するほか、 幼児・小学生を対象にした食育レッスン「しょく感教室」を開催。 経営専門誌の「飲食店経営」(商業界)などに執筆。 株式会社ジャパン・フードコーディネーター・スクールにて講師を務める。
→ホームページはこちら

■専門分野:
コンセプト設計 メニュー開発 販売促進 教育

銀座にある80年の歴史を持つ焼き鳥屋『鳥繁』


お店に売りの商品がある。
焼き鳥屋なのにドライカレーが裏メニューである。○○屋なのに○○がある。


■名物のドライカレーについて
お客様に「〆のドライカレーはいかがいたしますか?」と聞く。
常連のお客様は、「お願いします」等の返答。
初めてのお客様は「ドライカレー????」と聞かれる。

※ドライカレーとは
なぜ焼き鳥のしめにドライカレー?と思われるかもしれません。 鳥繁のドライカレーは初代がイギリスのカレー粉を使い、 身近な具材で作ったのがはじまりです。 このドライカレーがお口の中をさっぱりと整えると、 お客様から大変ご好評を頂きました。 昭和のやさしい味わいを守り続けるドライカレー。 だからこそしめに鳥繁ではこのドライカレーをお出ししています。


パフォーマンスがある。
○○さんの○○を見に行く等目的があるんですね。


■お客様の好みの温度を知る燗酒670円(税込)
お席にて純銀の薬缶から注ぐ鳥繁流グラス酒。 表面張力ですれすれで止めるのが職人技。 この道30年?のプロの佐々木さんの注ぐお酒は格別。 常連のお客様の好みの温度を手で把握しているため、 純金の薬缶を触るだけでわかる。 飲むたびごとに少し温度を上げることがポイント。 銀イオン効果によりとても飲みやすく、味がまろやかな味。




お客様の好みやニーズを理解している

■お客様の好きなお席を理解し、すぐに誘導
焼き台が2台あり、好みの焼き台にお客様が座る。

■お箸の向き(左利きの方が取りやすいように)セッティング

■お見送りはオーナーが行う
必ず最後のお見送りはオーナーが行い、 何か嫌なことなどなかったなどお客様とコミュニケーションを取り、 最後は笑顔で見送る。

※鳥繁の歴史
銀座鳥繁は、昭和6年に初代保立繁之助(ほたてしげのすけ)が妻(なか)と共に、 当時歌舞伎座裏にあった交詢社の燃料置き場で、屋台を出したのが始まりです。 創業当初から歌舞伎役者や銀幕スターに贔屓にされ、昭和14年には店を構えました。 そして世界的な悲劇とも言える第二次世界大戦へと時代は流れていき、 終戦直後「店を守りたい」と思う強い力と、贔屓にしていた人々の力を借り、 銀座鳥繁は二代目へと引き継がれました。 昭和33年、現在の場所に店を移し、華やかな銀座の発展と共に、 銀座鳥繁もいつもお客の笑顔と笑い声が絶えない繁盛店へとなっていき、 のれんは三代目へと受け継がれ、平成23年春に創業80年を迎えました。

▲ページトップへ